「世界は経営でできている」を読んでみた

ある日スマホでネットニュースを見ていると、面白い記事を見つけた。「飲食店で注文した料理がなかなか運ばれてこないでイライラし、ウェイターに怒るのは不合理である」といった内容の記事であった。どうやら本の紹介らしい。そこで紹介されていた「世界は経営でできている」を読んでみた。f:id:fritz507:20240305184934j:image

実に面白い内容であった。

この本でいう”経営”とは、「価値創造という目的に対し、手段を考え抜き、豊かな共同体を作ること」と定義されている。誰もが人生を経営しているのにそれに気づかず、そのため個人も社会も豊かになれていないということだそうだ。

具体的に家庭や恋愛、就活、仕事、健康など様々なテーマで、よくありがちな事例を織り込みながら”経営”という概念がいかに大事かを記している。文章もユーモアのセンスがあり、とても面白く読ませてもらった。

この本の中でも目的と手段を混同し(または誤り)、喜劇・悲劇となったエピソードを数多く紹介している(それも”あるある的”なものが多い)。

自分に置き換えても、「何でこんなことやってるんだろう」「何でこんなに腹が立つんだろう」と思うことが日常茶飯事であるが、価値創造という観点で、目的は何か、その手段は適正か、目的と手段がひっくり返ってないか(これがよくあるんだよねぇ)を、冷静に考えるということが必要であると感じた。

仕事中の違和感も「目的と手段がぐちゃぐちゃじゃねぇ?」と思うこともあるが、我が意を得たりという感じの本であった。

おすすめの本である。