「世界のニュースを日本人は何も知らない」を読んでみた


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この本は、現在(2022年)までに3作出版されているベストセラーシリーズの第1作目にあたる。

本の表紙には、「メディアの報道に疑問を感じたら必ず読むべき1冊」と書かれ、前から興味があったので読んでみた。

各国の政治や教育環境など日本の常識とはかけ離れた現状を示すことで、日本は島国であるがゆえに得た安心・安定した国であることを著者や友人の経験など具体な事例を示しながら解説している。

社会経済のグローバル化が急速に進む世界において、物流や情報、環境など地球規模での考えが浸透している一方、民族特有の文化・宗教観・歴史などはグローバル化とは一切関係なく、それが現代の”ひずみ”になっているのでは…と、移民問題や世界紛争などを記した文を読んで、感じたところである。

ただ、個人的には著者が示した評価など矛盾や疑問を感じたところもあり、また報道に疑問を感じた場合の決定的な解決策も導き出せているわけでもないところが、ちょっと残念。

終章にクリティカルシンキングを鍛えるための基本書として、「考える技術・書く技術ー問題解決力を伸ばすピラミッド原則(バーバラ・ミント著(ダイヤモンド社))、「シナリオ・プランニングの技法(ピーター・シュワルツ著(東洋経済新聞社))が紹介されていたので、だまされたと思って読んでみたいと思う。